オイゲン・オット
ドイツの軍人、外交官。
日本では1941年10月のゾルゲ事件に巻き込まれた駐日ドイツ特命全権大使
リヒャルト・ゾルゲを私的顧問とし、さまざまな対日外交政策へのアドバイスを受ける一方、日本政府や日本軍の動きをゾルゲから入手したと言われている。
1939年6月 エルンスト・フォン・ヴァイツゼッカー外務次官に対し「ドイツとソビエト連邦との戦争が勃発すれば、日本はドイツ側で参戦する用意が既にある」と打電した。翌年日独伊三国軍事同盟が締結されたが、この締結交渉にオットは加わっていない。なお、ゾルゲは実はソ連のスパイで、大使の私的顧問として大使親展の機密情報に近づき易い立場を利用して、「バルバロッサ作戦」の正確な開始日時を事前にモスクワに報告した。
第二次世界大戦中は、リッベントロップの見込みとは違う方向に進んでいく戦争の情勢を正確に伝えることに腐心していた。しかし1941年10月に、オット直々の推薦で大使館情報官となっていたゾルゲが実はソ連のスパイで、数々の機密情報を入手しソ連に送っていたことが発覚し、警視庁特高部特高第1課と同外事課によって逮捕された。当初オットは「不当逮捕」として外務省に抗議し、ゾルゲに面会を求めるもゾルゲは犯行を自白した。
これを受けてオットはフォン・リッベントロップ外務大臣に辞表を提出したが拒否された。さらにその後1941年12月に日本がイギリスやアメリカなどの連合国と開戦し、ドイツもアメリカとの間に開戦したこともあり、繁忙の中で大使職に留まり続け、ようやく1942年11月になりフォン・リッベントロップ外務大臣より駐日大使を解任された。
後任は駐南京国民政府大使のハインリヒ・シュターマーとなった。なおその後、駐日公使であったエーリッヒ・コルトが駐南京国民政府臨時公使となった。解任され離日が決まったものの、日本政府から信頼の厚かったオットは離日前に昭和天皇から会食に招かれ、その後中華民国臨時政府の北京へと家族とともに向かった。
第二次世界大戦の終了まで、オットは私人として北京にいた。ドイツ本国に対して軍への復帰を希望したが、帰国ルートが限られていることと、万が一危険を冒して帰国する途上で連合国軍に捕まった場合、様々な秘密が漏れる可能性が高い事を理由に拒絶されている。
戦後は1951年以降、西ドイツのバイエルン州トゥツィンクに隠棲して長い余生を送り、シュライヒャーを弁護するため一般向けの講演会をしたり、記事を専門誌に寄稿したりしていた。1977年に同地で死去。
5.6.10
『スパイ・ゾルゲ』
2003年6月14日公開,3時間
篠田正浩の十数年の構想によるラスト・フィルム
HD24Pによるデジタル撮影,CGによる合成
イアン・グレン:リヒャルト・ゾルゲ
本木雅弘:尾崎秀実
椎名桔平:吉河光貞(同事件を主任として担当した、いわゆる思想検事)
上川隆也:特高"T"
永澤俊矢:宮城与徳
榎木孝明:近衛文麿公爵
鶴見辰吾:牛場友彦
葉月里緒菜:三宅華子(カフェの女給)
木村翠:華子の母
篠田正浩:淑子の父
小雪:山崎淑子(ヴーケリッチ夫人)
竹中直人:東条英機
夏川結衣:尾崎英子(尾崎の妻)
大滝秀治:西園寺公望
麿赤兒:杉山元
金子達:高橋是清
岡村洋一:緒方竹虎
原口剛:本庄繁
菊地康二:大橋秀雄(特高警察)
石原良純:中島中尉
観世栄夫:善知鳥
河原崎建三:朝日上海通信局長
佐藤慶:墓守
加藤治子:1990年の華子
岩下志麻:近衛千代子(文麿夫人)
吹越満:西園寺公一
花柳錦之輔:昭和天皇
Peter Borchert:ヨシフ・スターリン
監督・原作:篠田正浩
脚本:篠田正浩、ロバート・マンディ
音楽:池辺晋一郎
監督補:浜本正機
衣裳デザイン:森英恵
エグゼクティブ・スーパーバイザー:原正人
製作者:篠田正浩、岩下清、椎名保、島谷能成、香山哲、牧山武一、野田順弘、長瀬文男、増田宗昭、早河洋、里見治、山本英俊
プロデューサー:鯉渕優、マンフレッド・ドルニオク
『わが心の「スパイ・ゾルゲ」~妻・岩下志麻が見た監督・篠田正浩』
ヴケリッチの妻である山崎淑子(2006年死去)は当時存命で、子息である山崎洋(彼も生誕間もない姿で本作に登場する場面がある)とともに試写会に招かれている。
ヴケリッチと淑子が出会う場面で淑子は和装であるが、史実では洋装であった。
篠田正浩の十数年の構想によるラスト・フィルム
HD24Pによるデジタル撮影,CGによる合成
イアン・グレン:リヒャルト・ゾルゲ
本木雅弘:尾崎秀実
椎名桔平:吉河光貞(同事件を主任として担当した、いわゆる思想検事)
上川隆也:特高"T"
永澤俊矢:宮城与徳
榎木孝明:近衛文麿公爵
鶴見辰吾:牛場友彦
葉月里緒菜:三宅華子(カフェの女給)
木村翠:華子の母
篠田正浩:淑子の父
小雪:山崎淑子(ヴーケリッチ夫人)
竹中直人:東条英機
夏川結衣:尾崎英子(尾崎の妻)
大滝秀治:西園寺公望
麿赤兒:杉山元
金子達:高橋是清
岡村洋一:緒方竹虎
原口剛:本庄繁
菊地康二:大橋秀雄(特高警察)
石原良純:中島中尉
観世栄夫:善知鳥
河原崎建三:朝日上海通信局長
佐藤慶:墓守
加藤治子:1990年の華子
岩下志麻:近衛千代子(文麿夫人)
吹越満:西園寺公一
花柳錦之輔:昭和天皇
Peter Borchert:ヨシフ・スターリン
監督・原作:篠田正浩
脚本:篠田正浩、ロバート・マンディ
音楽:池辺晋一郎
監督補:浜本正機
衣裳デザイン:森英恵
エグゼクティブ・スーパーバイザー:原正人
製作者:篠田正浩、岩下清、椎名保、島谷能成、香山哲、牧山武一、野田順弘、長瀬文男、増田宗昭、早河洋、里見治、山本英俊
プロデューサー:鯉渕優、マンフレッド・ドルニオク
『わが心の「スパイ・ゾルゲ」~妻・岩下志麻が見た監督・篠田正浩』
ヴケリッチの妻である山崎淑子(2006年死去)は当時存命で、子息である山崎洋(彼も生誕間もない姿で本作に登場する場面がある)とともに試写会に招かれている。
ヴケリッチと淑子が出会う場面で淑子は和装であるが、史実では洋装であった。
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